僕が顔出しする理由


大層なタイトルをつけてしまったのですが、漫画家という職業において顔出しすることの意味について考えてみようと思います。


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まず、ここで言う「顔出し」とはツイッターやブログなどのSNS、YouTubeやニコニコ生放送(以下、ニコ生)などの動画サービスなどにおいて人物の顔を静止画、映像などの手段で公開した状態のことです。

ネット上でのコミュニケーションを考えた場合、文字だけよりも音声、映像など情報が増えるほど、より相手を正確に捉えることが可能になると思います。そして、実際に会って会話することでより細かな情報(視線、仕草、雰囲気、匂いなど)が伝わり、その人の印象が決定づけられるものと思います。

人は対象となる人物との関係性において、その情報量をコントロールして生活していると考えます。例えばネットゲーム上だけの関係性においては、ニックネームだけをお互いに知っていて、それ以上の情報は交換しないということは良くあることだと思います。そうであっても、例えばその人が会社勤めをしていれば、より多くの情報(本名、声、顔)などを他人に公開した状態で生活しているわけです。

あたり前のことをつらつらと書いてきました…。それでは僕のことを書いてみようと思います。僕が初めて「顔出し」したのは漫画のアシスタント時代です。アシスタント先の事務所の方針で、アシスタントだけで漫画を制作するという企画がありました。そして、その制作の過程をブログやニコ生で定期的に紹介していました。その時制作した漫画は下記リンクの「マンガ on ウェブ創刊号」収録の厳ダイン名義で制作した「鉄の慟哭」という作品です。


そのニコ生において初めて顔出しをしました。正直、最初は抵抗がありました。なぜなら、前述の言い方で言えば、不特定多数の人に高次の情報を公開することになるからです。顔出しすることのリスクとして、素性が特定されやすくなる、外見的な揶揄や中傷を受ける危険性があるなどが挙げられると思います。僕の場合はどうなのかと言うと、アシスタント時代のニコ生がきっかけで個人でも放送をするようになったのですが、結果として、ニコ生を始めてから今まで先ほどのようなリスクによる被害は受けていないです。そもそも見ている人数が少ないということもありますが…。

それでは外見的な要素を売りにしている職業でない限り顔出しするメリットはないのでしょうか?漫画家という職業を考えた場合、顔出しすることで神秘性が薄れる、作品を見たいのであって漫画家の素性なんて興味がないという考え方もあると思います。ひとつ言えることは、送り手側が情報をコントロール出来るように受け手側も情報をコントロール出来るということです。つまり、「見たくなければ見なければいい」という考え方です。漫画家を本業としながらも他のメディア(テレビ、ラジオなど)で活躍される方は以前よりも増えているように思います。漫画家は漫画だけ描いていて欲しい…という意見もあると思います。僕も昔はその考え方でした。ですが、出版不況と言われる昨今、漫画一本で食べていけるのかという不安もあります。漫画の連載が終われば無職です。そう言った意味で、他の収入はあって然るべきだと思いますし、本業以外の仕事によってその人の知名度が上がり、作品を読むきっかけになるという良い循環も生まれるのではなかと思います。カメントツさんのように自分自身をキャラクター化するというのもセルフプロモーションとして有効であると思います。

名前と顔を晒して意見を言うことは恐いです。そこに責任が生じるからです。だけど僕は自分の意見を言えるようになりたいです。自分の意見が取るに足らない稚拙なものなのではないか…、もしかしたら間違っているのではないか…という不安もあります。しかし、何か意見をすることでフィードバックがありますし、間違いだったとすればそこを直せばいいと思います。ブログはその練習でもあります。

最後に、現在連載中の「僕に彼女が出来るまで」と顔出しの関係性について考えてみようと思います。過去の記事でも書いたのですが、この漫画には、自分を変える、さらけ出すという目的の他に、僕と同じような状況の人に僕をサンプルとして最初の1歩を踏み出して欲しいという一面があります。そのためには、僕の人物像がより明確であった方が良いと考えました。僕のスペックや外見、経歴などを知った上で、自分自身と相対化して行動に生かして欲しいということです。例えば、漫画を読んだだけでは僕の外見や話し方、雰囲気までは(イメージは出来ても)分からないと思います。もしかしたら超絶イケメンでしゃべりも一流なのにモテないキャラを演じているだけかもしれません。だからリアルな僕を知ってもらうために僕はニコ生などをやっています。放送を見返すことで自分を客観視することも出来ました。あ~こんなに話すの遅いんだ…とかテンション低いな~とか…。「人間力低い」とか「だからモテないんだよw」とか言われることもありますが、皆さんの愛のムチこれからもお待ちしてます。
ニコニコミュニティ:誇り高き武人への道

あと単純にかつての伝説のバラエティ番組「進め!電波少年」的なことをやってみたかったというのもあります。ある日突然、若手芸人がプロデューサーに連れ去られて強制的に無理難題を押しつけられる。果たしてやり遂げることが出来るのか…?そう言った脚本のない(ほんとはあるのかもしれないけど)ドラマを漫画でやってみようと思ったのです。僕の場合は自らに難題を課しているわけですが…。先の展開が分からない分、僕自身楽しみながら(時に苦しみつつ)漫画を描いております。漫画は一方通行ですが、その他のコミュニケーション手段でツッコミなどを入れてもらいながらこれからもごゆるりとお付き合い頂けると幸いです。


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